消防隊員の健康を守る

火災現場における火災由来の多環芳香族炭化水素(PAHs)は
消防隊員の健康被害リスクとして認識されており、従来の水洗などでは十分な除染が困難です。

BT-1システムでは、オゾンの酸化分解によるPAHs除去への寄与と、臭気除去なども含めた
消防隊員の装備品洗浄・活動環境の改善を目的として展開しています。


火災後の有毒物質 

急性物質と長期蓄積粒子

長期蓄積する有毒微粒子

火災現場で消防隊員が曝露する毒性物質は多数ありますが
多環式芳香族炭化水素(PAH)に代表される有毒微粒子の付着と再拡散による被曝の拡大が問題とされています。

原多環式芳香族炭化水素
[PAH]

木材の不完全燃焼によって発生。浮遊粒子状物質(小さく・軽い)

ポリ塩化ビフェニル
[PCB]

毒性により製造中止。トランスなど電機類、電化製品に使用。

ポリ塩化ジベンゾバラジオキシン
[PCDD]
ポリ塩化ジベンゾフラン
[PCDF]

ダイオキシン類に該当。塩素を含む物質の不完全燃焼によって発生。

揮発性有機化合物[VOC]

使用も製造も禁止されているが、2006年以前の建物には残っている可能性あり。

アスベスト

木材の不完全燃焼によって発生。浮遊粒子状物質(小さく・軽い)

有機フッ素化合物[PFAS]

永遠の化学物質と呼ばれ、自然環境や生物体内での分解が遅い。特に消防の現場では泡消火剤にも含まれていることが知られている。

火災有毒微粒子の

拡散検証動画

米国で公開されている粉末微粒子を用いた火災有毒物質の拡散の検証動画です。
仮に洗浄を行わない(不十分)な場合、署内各所だけではなく、家族にまで拡散する危険性を指摘しています。

消防本部での訓練

説明会動画

PPE除染を全国消防署にて実施しています。
※プライバシーに配慮し、ダイジェスト版でお届けしております。実施部隊・個人情報はマスクしており、お見苦しい箇所もございますが、お問い合わせいただきましたら、さらに詳しい動画やご説明を担当者よりさせていただきます。

全国各地にてデモンストレーション・説明会実施中

現地運用フロー

オゾン水機+シャワーユニットによるPPE除染・洗浄でPAH除去と臭気除去を行う。洗浄後(現場での洗浄が不可能な場合も同様に)パッキンによる密閉を行う。


主に袖口、首周り、グローブ、さらに除染車輌内で手に触れる箇所(シート・ハンドル・ドアノブ)をイデアフォグにて除染



高濃度オゾンガス機器の遠隔操作で車両内・精密機器を隅々まで除染。オゾン水による洗浄には洗濯機でも使用し、排水への有害物質も軽減。

除染されたPPE装備品をトリアージ(分別)し、密閉パッキング。
現場除染された資機材は安全ですので、個人防護も軽装が可能です。

PPE除染

機器リスト

BT-01

エジェクターオゾン溶解方式のオゾン水機のベストセラー。先止め方式によるシンク下などの設置で4箇所まで水栓設置可能、小型なのでキャリーで現場に持ち出してシャワー水栓での洗浄・除染も可能

BT-01UFB

Lくりん新型モデルとして1マイクロメートル未満の微細な泡、ウルトラファインバブルの機能を搭載し、従来のオゾン除染だけではなく洗浄機能が大幅に向上しました。

BT-10S

10分で組み立て、オゾン水機からのホース接続で上下左右にシャワーを備える除染ゲートです。
火災現場における有毒物質のPPE除染を現場で行うことが容易になります。

BT-07

高濃度オゾン水発生機、最大2.0mg/Lの安定したオゾン水を豊富な水量30L/minで吐出する業務用オゾン水です。オゾン水濃度計を搭載

BT-07CT

BT-07に設置することで、オゾン水濃度と接触時間を自動計算してオゾン水によるCT値を表示します。

BT-1500

可搬式の充電池として現場にBT機器の長時間可動を可能にします。

BT-288

従来機BT-088からオゾン発生量・風量共にパワーアップし、スマホ&タブレットで遠隔操作と除染状況の確認、ログの保存なども可能になり、オペレーション能力も大幅に向上しました。
BT-088の運用で求められていたCT除染モードによる除染状況の把握が簡単に行えます。

BT-088

車輌・室内を高濃度オゾン発生と同時に、本体の濃度センサーと連動し、CT値を自動積算。設定CT値に達した後はオゾン回収機能に切り替わり、室内を低濃度まで自動運転します。
運用終了後の無人車内・室内に設置し、開始ボタンを押すだけの簡単操作。

BT-088JB

BT-088、BT-288と、小型備品をボックス内に入れ、除染を短時間で行う耐オゾン除染ボックス。

BT-06

オゾン発生中の環境に入室する為の耐オゾンマスクです。
(オゾン吸収缶:約1年もしくは450回使用後交換)

BT-007

特許技術のノズルから超微細20μmのオゾンフォグを発生させるガンタイプのオゾンフォグ機。
散布先が濡れにくいので、車内、個人装備(PPE)などさまざまな対象を除染・消臭が可能。
オゾンガス・オゾン水に加わる新たな分野として「オゾンフォグ」をご活用ください

学術機関との研究

火災現場で発生する有害化学物質【PAHs】の代表物質
[アントラセン・フルオランテン]の
オゾン水・オゾンガスによる分解効果を発表

PAHs(多環芳香族炭化水素)の有害性について当社は近畿大学薬学部との共同研究をおこなっています。

その中で、消防士の発がん率と死亡率の上昇を報告している海外論文が多く公開されていることが判明し、中でも各論文を検証したシステマティックレビュー(※)における検証結果を注目しています。

※システマティックレビュー:
多くの論文(引用論文)の結果をまとめて、再度解析した論文のこと。論文によっては、たまたま間違った結果に至ることもあるが、システマティックレビューは、複数の論文をまとめているので信憑性が高い。

汚染部位は、袖の後ろ側や膝の部分、手袋が多い(Krzemińskaら,2022)

防火衣からの除染方法は、調べた限り水洗のみ(Foresterら,2023ほか)

防火衣の洗濯排水中に有害物質が含まれる(報告はPAHs以外:Kimほか, 2022)

洗剤での手洗いで手のPAHsは減少するが、体内への吸収量は不変(Silvaほか,2021)

薪やバイオマスの燃焼によっても、PAHsは発生する(Gustafsonら,2008)

消防士の職業性のがんリスク増加の原因とされる、火災由来の多環芳香族炭化水素(PAHs)は、従来の水洗等では十分な除染が困難であり、経皮吸収や排水による二次汚染のリスクも懸念される。本研究では、医療従事者の抗がん剤曝露対策で実績のあるオゾン技術を応用し、オゾンガスおよびオゾン水によるPAHsの分解効果と、除染手法としての有効性を検討することを目的とした。

【対象】 :
火災現場で検出される代表的なPAHsとして、アントラセンおよびフルオランテンを用いた。

【方法】 :
スライドガラス上に塗布・乾燥させた対象物質に対し、オゾンガス(濃度30ppm、湿度70%)およびオゾン水(濃度1ppm、流水法) による曝露実験を行った。物質量の定量には、UV-A(ブラックライト)照射下での蛍光強度の画像解析を用いた。 オゾンガスは濃度と時間の積であるCT値を指標とし、オゾン水は流水のみの対照群と比較して評価した。

【結果】 :
両物質とも蛍光強度は質量に依存して増加し、簡易的な汚染検出が可能であることが示唆された。 オゾンガス曝露では、CT値依存的に両物質の残存率が低下した(アントラセンはCT値2400で残存率33.7%)。 オゾン水処理においても両物質は経時的に減少した。特に、水流のみでは変化が見られなかったアントラセンも オゾン水により減少したことから、物理的な洗浄効果に加え、オゾンによる化学的な分解効果が確認された。

【結論】:
オゾンガスおよびオゾン水はPAHsに対して有効な分解作用を有することが明らかになった。 本手法は、排水への有害物質の移行や洗浄時の経皮吸収リスクを低減できる可能性があり、 消防用個人防護具(PPE)等の安全かつ効果的な除染技術として有望である。

パンフレット

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